□■□ 瞳 □■□
ミスフル 馬猿
顔がぼやける位まで近づくといつも思う
(やっぱこいつの目、キレイだ・・・)
普段はサングラス越し、光の反射で見ることが出来ない司馬の瞳が微かに見える。
性格をそのまま映したかのようなそれは、とてもキレイで優しく微笑んでて・・・
(こんなにキレイなのに勿体無いんだよな・・・)
そう思ったらなんだか隔て無しで見たくなって、猿野は司馬の顔から邪魔物を外すと取り返せないように、司馬にキスをする。
少しだけ放して「へへっ」と笑ったら、司馬は司馬で少しだけ意地悪い笑顔を浮かべて首筋に顔を埋めて・・・
「・・・っ!・・・て司馬、オイって!!痕はつけるなって何度も言ってんだろ?!」
それもユニフォームを着たとしても見えるか見えないか位の微妙な位置につけられた。
肩を押し返して抗議をしたら「猿野だって俺がサングラス外すの好きじゃないの知ってるのにいきなり外したでしょう?」
うっ・・・
「だってキレイなんだもん。てかそれとこれとどう関係があるんだよ」
少しブー垂れてみる。
それに対して司馬は笑って・・・
「だからお返しvv」
「・・・」
などとのたまった。
理不尽極まりないその発言に思わず絶句した。
だってそうだろ?片や掛け直せば元通りなのに対して、俺のは2、3日は消えない。つまりそれだけの間見世物状態・・・
これを理不尽と言わずになんと言おう。
抗議の気持ちを視線にありったけ込めて睨んでいたら、こいつ・・・
「そんなに可愛い目で見てたらまたやるよ?」
顎に手をかけて上を向かされた。覗き込まれた瞳は今、意地悪で楽しそうで・・・
こんな時慌てたり怒ったりする方が逆に楽しませるだけだと判ったので無言で見つづける。
長い沈黙、見詰め合う二人
「ぷっ」
先に折れたのは司馬。
つられて俺も笑った。
二人でひとしきり笑った後また交わる二つの視線。
それが当たり前のような必然な事のように互いの顔が近づいていく。
さっきまでの意地悪さなどかけらもない綺麗な瞳がぼやけて見える。
そして唇に優しいキスが降りてくる。
-Fin-
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[コメント]
司馬黒っ!!
ミスフルネタ小説は何故か他のに比べ浮かびやすいです。
何故でしょう(聞くな)
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